1984年
初めて北海道へ来た。
相棒はヤマハRZ250。
日本一周の途中だった。
北海道は噂通り
何もかもが
広くて大きかった。
その時に走った
知床横断道路は
いまでも忘れることができない。
天高く聳える
羅臼岳。
知床峠から
遠くに見える
国後島は
とても近くて
大きかった。
久しぶりの峠道を
猛スピードでカーブを走り抜ける
こんな感覚は北海道では初めて
RZ250も嬉しそうだ。
泊りは羅臼温泉国設野営場。
旅人たちの聖地だ。
このキャンプ場に泊らなければ
本物の旅人とは言えない
そんな空気があった。
着くと所狭しとテントが張られ
知っている旅人の顔が
いくつもあった。
数日しか離れていないのに
何だかみんな大人の顔に
なったような気がした。
キャンプ所のそばにある
露天風呂の熊の湯が
旅人たち定番風呂。
どういうわけか
全身が痺れるくらい
お湯が熱かったけど
入らないとカッコ悪いと思い
やせ我慢をして入った。
なんだかそれが
旅人の流儀のような
気がしたからだ。
若かった。
北海道の旅は
いろんなことを教えてくれた
E-Bikeの旅
60歳の僕にも
またきっと新しい何かを
教えてくれるだろう。